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木簡に出てくる食べもの

 
木簡には食べものが数多く登場します。
 
古代食としてちょっとブームになっているようで、お店でも古代食のメニューが登場するようになっています。身近な食材でいえば、米については、赤米や黒米など、スーパーで見かけるものもあります。
 
平城京には全国のさまざまな山海の珍味や新鮮な蔬菜・果物が届けられ、天皇や貴族の食膳を賑わしていたようです。
 
それらは、調や中男作物という租税のほか、贄と呼ばれる諸国から天皇への食料貢進制度や、天皇・貴族の領地からの日々の収穫によって納められていたことが、木簡の分析によって明らかになっています。
 
また、加工もされてみやこに届けられるものもあります。
 
このコーナーでは、食品名が登場する木簡を紹介します。

【米】【塩】

米と塩は、天皇の食膳にとってだけでなく、平城京で働く人々にとっても、基本食でした。
米には酒米もあり、酒を作っていた造酒司跡から出土した木簡にも酒米の記述があります。

 塩にもいろいろな種類があったようです。
特徴的なのは、若狭国(今の福井県)からくる塩と周防国(今の山口県)からくる塩で、若狭の方が、保存期間が長いものでした。形も
若狭型の塩と周防型の塩
 塩荷札は二つのグループに分けられる。若狭型と周防型で、若狭型は二点の木簡が一つの荷物に付けられていたらしい。
 出土状況から、若狭型の塩は保存期間が長い。また「顆」「尻塩」という語句が見られる。これらの状況から、若狭の塩は、長期保管できる伊勢神宮の塩のような「堅塩」と考えられる。古代国家は塩も形状の異なるものを目的別に確保していたのである。
 
 
【ワカメ】
ワカメの中でも「若海藻」と書かれる新物は特に珍重されました。詳細に産地指定され、贄として全国から送られています。
 
 
その他、山海の珍味は盛りだくさんです。
貽貝
アワビ
ニシ貝(海細螺)
年魚(加工は、醢、煮干し、醤漬けなど)
ウニ
アジ
イワシ
ノリ
フナ
ボラ
 
 
大根
菁(カブラナ)
奴奈波(ジュンサイ)
薑(ショウガ)
芹(セリ)
チシャ菜
コリアンダー
 
糟漬け(奈良漬のルーツ)